FTP 入門

[1999-03-13 作成/2003-08-24 手直し]

「ホームページを FTP でアップロードする」とか言いますね (注 1)。 なんだか、すごく難しそう響きがありますね。確かに、舞台裏でやってることは かなり難しいです。しかし、僕らがやるときにはそんなことは気にしなくてもいいのです。 難しいことはソフトがやってくれますから。

とは言っても、とくに最初の頃はわけがわからないので、難しいと感じるかもしれません。 このページの目的は、あなたに「わけがわかった。なんだ、簡単じゃん」と 言ってもらうことです。

そもそも FTP って何?

FTP というのは、あるコンピュータから別のコンピュータにデータを送るときの、 標準規格の名前です (注 2)。この規格に対応している コンピュータ同士なら、自由にデータをやりとりすることができます。

いま僕たちが知りたいのは、「どうすればホームページを公開できるか」と いうことです (違うという人も、とりあえずはそうだと思って読んでください)。 ホームページを公開するには、ホームページのデータをどこかのコンピュータに入れて、 そのコンピュータを一年中インターネットにつなぎっぱなしにしなければなりません。 でないと、誰かがあなたのホームページを見ようと思っても、あなたが インターネットにつないでいるときしか、あなたのホームページを見ることができません。 ここまではいいですか?

でも、自分のコンピュータをインターネットにつなぎっぱなしにするのは、 あまりやりたくないところです (注 3)。 なんだか電気代がかかりそうだし、 ブロードバンド接続 (ADSL とか) じゃなければ電話代だって べらぼうな金額になります。それでは困るので、 「うちのコンピュータに、ホームページのデータを置いてもいいですよ」という 専門の業者がいます。インターネットの「軒先貸し出し業」、とでもいったところでしょうか。 プロバイダと呼ばれる業者の中には、接続業者と「軒先貸し出し業」を兼ねているところも 多いようです。

というわけで、自分が作ったホームページのデータは、自分のコンピュータに 入れておくだけではダメなので、「軒先貸し出し業者」が持っているコンピュータに 入れてやらなければいけないんだ、ということになります。で、たとえばデータを 全部フロッピィディスクなんかに入れて「軒先貸し出し業者」のところに もっていってもいいのですが、せっかくインターネットがあるので、 ネットワークを通じて送ることができれば便利でしょう。そんなときに便利なのが、 データを送るときの標準規格である FTP です。これを使えば、 ほんとは遠く離れてる「軒先貸し出し業者」へ、 簡単にデータを送ることができるんです。

ちょっと疲れてきたので、ここでもう一度確認します。僕らがこれから 何をするかというと、FTP を使って、ホームページのデータを 「軒先貸し出し業者」のコンピュータに送るのです。そうすれば、 「軒先貸し出し業者」のコンピュータは一年中インターネットにつなげてあるので、 いつでも誰にでもホームページを見てもらえます。



注 1: 「ホームページ」という言葉の 本来の意味から言うと、ここでの使い方は間違いです。代りに「ウェブページ」 「リソース」などの言い方を使う人が少しづつ増えています。もっとも、 「ホームページ」という言葉が広く使われているのも確かなので、 もはや間違いとも言い切れないのですが。

注 2: データを送るときの標準規格には、 FTP の他にもいくつかあって、場合によって使い分けられています。例えば、 ホームページを見るときには、データが入れてあるコンピュータから 見る人のコンピュータにそのデータを送らなければ行けないわけですが、 そのときには HTTP という標準規格が使われています。

注 3: 「うちは光回線。 ふだんから自分のコンピュータを立ち上っぱなしにして、 ネットにつなげっぱなしにしてるよ」なんて場合なら、 「軒先貸し出し業者」のコンピュータを使わずに、 自分のコンピュータでホームページを公開することもできます。 ただ、回線の許容量やセキュリティ確保など、いろいろ考える必要があるので、 最初から自分のコンピュータでやるのはかなり大変です。 どうしてもという場合は、周りでネットワークに詳しい人を探して、 相談してみてください。


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